【研究方法および結果】
精神科看護の臨床知識を蓄積している者として、5年以上の精神科臨床経験年数を経ている看護師を対象とした。同時に、精神科医療施設独自の文化
やシステムが看護実践の一要因になっていると考えられたため、多様な特性を把握する
目的で設置主体や診療科構成の異なる精神科医療施設において精神科看護を実践してい
る看護師を対象とした。結果として、5年以上の精神科臨床経験を有する、3精神科医
療施設に勤務する計30人の看護師に半構成面接を行った。面接においては、臨床知識を
象徴する単語として「コツ」という言葉を用い、それぞれの看護師から長年の臨床経験
に基づく「コツ」の内容や、それがなぜ「コツ」たりうるのかという話を聞いた。
面接内容は内容分析を用いて分析し、帰納的にカテゴリを創出した。その結果、多様
な援助対象としての患者および家族像とその理解方法、患者との関係の構築と発展法や
それらの基盤となる看護観が明らかとなった。なお、本発表では、我が国の精神科医療
の特性であると言われる民間の単科精神病院に勤務する、約20年の精神科看護実践を有
する5名の看護師の結果をまとめたものを発表する予定である。