• 発表1
    • 社会学としての優生学:イギリス社会学史におけるゴルトン

    • 皆吉淳平(慶應義塾大学大学院博士課程:社会学)

    • 要旨
       1904年の第一回イギリス社会学会は先駆的な社会学会の一つとして開催された。その学 会の目玉とされたのが、フランシス・ゴルトンによる「優生学」と題した報告だった。 このことは、制度として確立されつつあった社会学にとって、優生学をはじめとした生 物学的社会学が大きな影響力を持っていたことのあらわれである。イギリス社会学会は 優生学とともに歩みをはじめたのだった。しかしながら、なぜ優生学と社会学は重なり あい、社会学会は優生学者と共に創設されたのか、社会学は優生学をどのようなものと して認識していたのか。社会学を専攻する報告者には、自らの研究領域の源に存在する 優生学に対して、これらの問いを発せずにはいられない。そこで本報告では、これまで 優生学史あるいは統計学など科学史の一つのエピソードとして語られることが多かった 、20世紀初頭のイギリス社会学会において優生学が存在したことの意味を、イギリス社 会学史という視点から検討することを試みる予定である。

    • 関連業績
      • 論文:
         皆吉淳平「社会学と優生学――ロンドン社会学会における「都市学」と「優生学」」『哲学』(三田哲学会)No.114、pp.259-89、2005年
      • 翻訳:
         Francis Galton, 1905, “Eugenics: Its Definition, Scope and Aims,” Sociological Papers I(1904): pp.45-50.=2005 皆吉淳平 ・北中淳子訳「優生学――その定義,展望,目的」『哲学』(三田哲学会)No.114、pp.181-8、2005年