- 発表1
- 阿部俊彦氏(東海学院大学健康福祉学部助教:社会学)
- 「阪神淡路大震災後の遺児ケアに関する一考察」
- 要旨
阪神淡路大震災から、震災遺児は「心の傷を持つ者」、そして、「心のケア」を受けるべき対象として、その姿を周囲から期待されていた。こうした期待は、被災当事者である子どもたちを「心の傷を持つ者」という役割に収斂させ、彼らの多元的な生のあり様を排除してしまう。本報告は、震災遺児が心のケア・プログラムで用いるゲーム戦術(心のケアへの対抗戦術)について会話分析を行い、子どもたちによる自らが何者であるかを定義する当事者性の獲得、及び、その過程について検討する。
- 関連業績
- 2007「阪神淡路大震災遺児と心のケア」樽川典子・あしなが育英会編『喪失と生存の社会学』有信堂:154-179.
- 2007「終末期患者の存在論」『参加と批評』2:45-81.
- 2000「家族モラルの診断装置としての医療空間」『家族研究年報』24:47-59.
- コメンテーター:小田亮氏(成城大学文芸学部文化史学科教授:人類学)